2011年04月10日

めちゃイケ

テレビの番組のタイトルにはわざわざ英語もつけているものがある。

何で英語のタイトルを付ける必要があるのか理解できないが、
付けるのなら少なくとも正しい英語のタイトルにしてもらいたいものだと思う。

駄目な例としては、「めちゃ2イケてるッ!」。

この英語タイトルは What a Cool We Are!

この英語に関しては、そもそも、名詞の cool に「かっこいい人」という意味は無いし、
主語と補語の対応がおかしいので、はっきり言って無茶苦茶。

例えば、We are a cool guy. と、主語が we と複数形なのに単数の a cool guy では受けない。

これは、We are cool guys. と、補語も複数形にしないといけない。

ということで、この英語のタイトルは、
How Cool We Are!とでもした方がいいだろう。


一応正しい例としては、すでに幕を閉じた、
明石家さんまの「恋のから騒ぎ」。
英語タイトルは Much Ado About Love となっている。

これを直訳すると、「恋の大騒ぎ」となってしまう・・・

この英語のタイトルはシェイクスピア Shakespeare の
「空騒ぎ」(Much Ado About Nothing) の Nothing を Love に変えたものだからだ。

Much Ado About Nothing だと、
「何でもないことに関する大騒ぎ」→「空騒ぎ」ということになる。

ところが、Much Ado About Love だと、
「恋に関する大騒ぎ」→「恋の大騒ぎ」だよね。

しかし、これはこれで、文法的には正しい英語だし、
ある意味実情に合っているからいいんじゃないかなと思う。

この英語のタイトルだと、
英米人ならすぐにシェイクスピアを連想するだろうから。

ちなみに、ado という単語は現代英語ではまず使うことはない。

使うとしたら、fuss だろう。
ラベル:めちゃイケ
posted by weyrod at 14:12| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月09日

quadrocopter 又は helicorotor

SCOOPERという番組(平愛梨がゲストの回)で紹介されていたもの。

チューリッヒ工科大学 (ETH: Eidgenossische Technische Hochschule Zurich)で
研究されている自律式4ローターのヘリコプター

名称は"quadrocopter" や "helicorotor" となっていて、まだ統一されていないようだ。

番組で流されていた映像はボールをジャグリングするもの↓
http://www.idsc.ethz.ch/Research_DAndrea/FMA

この最後に出てくる"How does it work?" をクリックすると、↓に飛ぶ。


面白いと思ったのは、最初に紹介したページの
"music in motion"のリンク先
音楽に合わせて2台が飛行するというもの↓
http://www.idsc.ethz.ch/Research_DAndrea/Music_In_Motion

Youtubeで検索すれば、他にも色々と見られるので、興味のある人はどうぞ。


最後に、これに関連した英語の話。

helicopter は、helico + pter

helico は螺旋、pter は翼。

ということで、翼竜は、pterosaurという。

ここで注意すべきは、pter の部分の発音。

英語では、pt で始まる単語(めったにお目にかかることはないが)では、
語頭の p は発音しない

一番目にする単語は、

Ptolemy だろう。

「プトレマイオス」だね。元は人名。

英語では、「トレミー」と発音する。

ガンダムOO(ダブルオー)では、
両方の音が使われていたようだった。
posted by weyrod at 14:31| 発音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月08日

英語の歴史 その4(ノルマン人の征服)

古英語はドイツ語の親戚だというのはすぐ分かるようなものだった。

例えば、文法性(男性、女性、中性)があったり、格変化(I--my--me などの様な変化のこと)が全ての名詞と形容詞にあったりとか。

ところが、1066年に英語史上の大事件が起こった。それが the Norman Conquest(ノルマン人の征服)。要は、イギリスがフランスの領主に征服されてしまったのである。

すると、フランス語から大量の単語が入ってきた。その結果、元々英語にあった単語がどんどん使われなくなるようになって、今では英語の語彙の約半分はラテン語系(ラテン語はフランス語の先祖)の単語になってしまった。

それから、新たに入ってきた単語のために、意味が変わってしまった単語もある。

また、格変化もほとんど無くなってしまったり、文法性が無くなったりとかした。

言語の変化がはっきりと現れるには少し時間がかかるので、一般には1066年ではなくて、1100年が一つの区切りとされている。そして、1100年以降の英語をMiddle English(中英語)と呼んでいる。中世英語ではない。

Old English(古英語)も Middle English(中英語)も中世に属している。でも、この二つを合わせて中世英語と言うことはまずない。まれに Early English(初期英語)と言ったりすることはあるけれど。

古英語と中英語は特徴が違いすぎるので、普通は別々に扱う。

最後に、中英語の文学作品の例を挙げると、初期の頃のでは、トールキン (Tolkien) が研究していた Ancrene Wisse (アンクレーネ・ウィッセ)。
一般には、チョーサー (Chaucer)のカンタベリー物語 (Canterbury Tales) が有名。
posted by weyrod at 23:18| 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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