2011年04月08日

英語の歴史 その4(ノルマン人の征服)

古英語はドイツ語の親戚だというのはすぐ分かるようなものだった。

例えば、文法性(男性、女性、中性)があったり、格変化(I--my--me などの様な変化のこと)が全ての名詞と形容詞にあったりとか。

ところが、1066年に英語史上の大事件が起こった。それが the Norman Conquest(ノルマン人の征服)。要は、イギリスがフランスの領主に征服されてしまったのである。

すると、フランス語から大量の単語が入ってきた。その結果、元々英語にあった単語がどんどん使われなくなるようになって、今では英語の語彙の約半分はラテン語系(ラテン語はフランス語の先祖)の単語になってしまった。

それから、新たに入ってきた単語のために、意味が変わってしまった単語もある。

また、格変化もほとんど無くなってしまったり、文法性が無くなったりとかした。

言語の変化がはっきりと現れるには少し時間がかかるので、一般には1066年ではなくて、1100年が一つの区切りとされている。そして、1100年以降の英語をMiddle English(中英語)と呼んでいる。中世英語ではない。

Old English(古英語)も Middle English(中英語)も中世に属している。でも、この二つを合わせて中世英語と言うことはまずない。まれに Early English(初期英語)と言ったりすることはあるけれど。

古英語と中英語は特徴が違いすぎるので、普通は別々に扱う。

最後に、中英語の文学作品の例を挙げると、初期の頃のでは、トールキン (Tolkien) が研究していた Ancrene Wisse (アンクレーネ・ウィッセ)。
一般には、チョーサー (Chaucer)のカンタベリー物語 (Canterbury Tales) が有名。
posted by weyrod at 23:18| 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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